裁判傍聴者のひとりごと

フランチャイズビジネスに携わる者です。

仕事がら、以前からFTCという会社に興味があり、いろいろ情報収集をしてきた中で、同社が関与する裁判のことを知りました。

(というか、被害者の会のサイトで知ったのですが)

気になったので、7月の東京地裁の公判に行ってきました。

このサイトで、裁判のことを話題にしていた人がおられたので、それら被告(元加盟店)、原告(FTC)側の内容を元に、私が受けた印象を書いていきたいと思います。

私もFCについては少しばかり勉強してきましたからこの手のトラブルが起きた場合、誰が悪くて誰が悪くないという結論を明確に出すのが難しいということは理解しています。

契約書に書かれている内容に関する違反ならいざしらずお互いに「言った」「言わない」とか

「そう理解した」「そういう意味ではない」とか

そういった応酬は聞いてる分には面白いのですが、そればかりだとちょっとうんざりしてきます。

そういう主張を積み重ねるために証人尋問があるんでしょうけどね。

当日の流れとしては、本部側の証人IさんとYさんに対する証人尋問が最初は原告代理人により、後半被告代理人から行われたようです。

内容を確認すると、まさに証人尋問という内容が多いと感じましたが、やり取りは比較的スムーズに進んだようで特に気になる点はありませんでした。

印象と残ったのは、被告側代理人の証人尋問は、今回の裁判にまったく関係の無い、職務経験等、「今それを聞いてどういう意味があるの?」とついつい突っ込みをいれたくなる内容が有った事です。こんな物なのでしょうか?

本部側の証人尋問は、質問にもサクサク答えていたようで、あっけない感じでしたが、何か理不尽な内容は無い様に感じました。

その次に、被告側の証人Kさん、Iさんに対する証人尋問が行われたようです。

Kさんは統括長としい立場のようで、元リサイクルマートの店舗を管理する立場の方のようですが、自店舗の粗利率を把握していない、所属している会社名も把握していないというようなやり取りの内容が目立ちました、、、

本当に統括長なのかと思わず思いますね。

また、後半には原告側では無かった裁判官からの尋問がいくつかあったようで、裁判官も明らかに被告側の落ち度を認識しているように感じました。

次いで統括販売部長のIさんの尋問になりましたが、原告代理人からの質問に回答出来ず、その場で黙り込んでしまう場面が多く、無言のやり取りが続きました。

自店舗のオークションIDを忘れていたり、、、参加していないと証言した本部主催研修の集合写真に自身が映っている事を指摘され無言になったりと、この場にいたら正直大丈夫か?と思いたくなる内容です。

一般的に考えて、事業部責任者の立場の人間が、自店の粗利率や店舗のネット販売額を把握していないとは、考えられないですね。

最後に登場した被告のKさん。

FTCさんと契約する以前にも別のFCと契約していくつかの店舗を経営していた事は、事前にも把握していましたが、古本店、インターネットカフェ、貴金属買取等、FTC加盟前にも、フランチャイジーとしてはかなりの経験を持っていたようでした。また、古本チェーンFC本部との間で「立地が悪いから移転したい」という理屈で交渉し、移転費用などを出してもらった経験があるようなので、店舗運営のリスクはよく知っていたと思われます。

ところが、そんなKさんの証言によると

「FTCの営業から儲かると言われたから契約した」のに、「儲からないし、ろくな指導もないのはおかしい」という理屈を堂々と述べていました。

それがいくら正しいとしても、自ら契約書にサインした

競業避止義務違反の正当化はできないと思うのすが。

その後、原告の代理人から

「仮にFTC側から『儲かるよ』と勧誘されたとして、あなたはその根拠を確認しなかったんですか?」

と聞かれた時、Kさんは、

「してません」と答えたきり、代理人が次の質問をしても、回答できませんでした。

その後も、裁判官から

「契約前にロイヤリティの話はなかったの?」と聞かれて

「ありません」と答え、裁判官から

「そんなことってあるんですか?」と不審がられたり、

「赤字店が一つもないと言われて信じたんですか?」と聞かれて

「宣伝だと思いましたが、営業が実直なので信じました」

などと証言し、意味不明なことを口走ったり……。

今回、私が公平な目で見た印象では、このラウンドFTCの判定勝ちかなあ。

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